まず結論:英語の歌は「母音をのばし、子音は次の音にあずける」と急にきれいになります
英語の歌がうまく流れないとき、原因の多くは子音の置き場所です。
英語は語の終わりの音(子音)がはっきりした言葉です。
そこで母音をたっぷりのばし、子音はギリギリまで遅らせて次の言葉の頭にそえると、流れと聞きとりやすさが両立します。
この記事は、その一点だけをやさしく説明します。
なぜ英語の歌は流れにくいのか
英語には、日本語にない「あいまいな母音」があります。
「the」や「about」の最初の音は、力を抜いた弱い母音です。
これを日本語のはっきりした「ア」に置きかえると、歌が固くなります。
もうひとつの壁が「r」の音です。
アメリカ式は母音のあとの r を軽く出します。
イギリス式(クラシックでよく使う発音)は母音のあとの r を出さず、前の母音をのばします。
どちらにするかを先に決めておくと、声がぶれません。
語の終わりの子音も、英語ならではの課題です。
「night」の「t」、「love」の「v」のような音です。
これを早く出しすぎると、母音が切れて歌がぶつ切りになります。
どうすればきれいにつながるのか
コツは「子音をおそく出す」考え方です。
ひとつの言葉のおわりの子音を、できるだけ遅らせます。
そして次の母音の入り口に、軽くのせます。
こうすると母音と母音がつながり、なめらかに聞こえます。
母音で終わる言葉と、母音で始まる言葉が続くときも同じです。
たとえば「all of it」は、音をつなげて読むと自然になります。
言葉と言葉のすきまを、子音でそっと橋わたしするイメージです。
「l」の音にも明るい形と暗い形があります。
言葉のおわりの「l」は、こもりやすい音です。
クラシックでは、ここを明るい「l」に近づけると声がにごりません。
すぐ試せる手順
- 歌詞をゆっくり声に出し、語の終わりの子音に印をつける
- 母音だけで一度歌い、流れと音程をたしかめる
- 子音を「次の音の頭」に置きなおして、もう一度歌う
- r を出すか出さないか、曲ごとに決めておく
- 録音して、子音が母音を切っていないか聞き返す
この順番なら、むずかしい理屈がなくても少しずつ整います。
教えるときに役立つこと
教える相手には、まず母音だけで歌わせると伝わりやすいです。
子音をいったん外すと、流れの問題か音程の問題かが見分けられます。
「子音は次の音にあずける」という一言は、合言葉として覚えてもらいやすいです。
直しすぎないことも大切です。
発音を細かく直すほど、声がこわばる人もいます。
ひとつのレッスンで直す点は、一つか二つにしぼると定着します。
体の使い方には個人差があります。
のどに痛みや強い不調があれば、無理をさせず専門の機関へ相談をすすめてください。
教えるとは「できることを少し増やす」手助けだと考えると、相手も安心します。
適性をたしかめてみませんか
ここまで読んで「人に教えるのは向いているかも」と感じたら、その感覚は大切なヒントです。
気軽な気持ちで、適性診断で確かめてみてください。
今のあなたの強みと、これから伸ばせる点が、やさしく見えてきます。
よくある質問
- 英語の発音に自信がなくても歌えますか
- はい、歌えます。完ぺきな発音より、母音をのばして子音を次の音にそえる流れのほうが、聞きとりやすさに効きます。まずは母音だけで歌い、あとから子音を置きなおすと、無理なく整います。
- アメリカ式とイギリス式、どちらで歌えばよいですか
- 曲に合わせて先に決めるのがコツです。ポップスやミュージカルはアメリカ式、クラシックの英語歌曲はイギリス式が選ばれやすいです。大切なのは、一曲の中で出し方をそろえることです。
- 歌うとのどが痛くなります。どうすればよいですか
- 発音の前に、まず無理をしないことが大切です。痛みや強い不調が続くときは、自己判断で続けず、専門の機関へ相談してください。発音の練習は、声がらくに出る範囲で少しずつ進めましょう。
参考にした一次情報
- MUSEION 声楽用語事典(発音(英語)の章)

